親の歩き方が以前より不安定になり、「そろそろ杖が必要かな」と感じても、T字杖や4点杖、折りたたみ式など種類が多く、どれを選べばよいのか迷います。
見た目や価格だけで決めず、歩き方や使う場所、長さ、重さまで本人に合わせたいところです。
編集長こうじ高齢者におすすめの杖を紹介し、それぞれの特徴と選び方、安全に使うための注意点を紹介します。
高齢者向け「杖」おすすめ5選


高齢者向けの杖は、歩行状態や使用する場所によって適したタイプが異なります。
ここでは、高齢者におすすめの杖を厳選してまとめました。
| 商品 | タイプ | 長さ | 重さ | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| ケイ・ホスピア「愛杖 ポケットステッキ PS-1」 | 伸縮式T字杖 | 約75~91cm | 約305g | 約41cmまで縮められる |
| ウェルファン「夢ライフステッキ 柄杖折りたたみ伸縮型」 | 折りたたみ式T字杖 | 73~83cm | 約290g | 折りたたんで携帯できる |
| フジホーム「かるがもE4点DX」 | 4点杖 | 約75~97.5cm | 約435g | 広い接地面を持つ4点DX先ゴム |
| 幸和製作所「テイコブアルミ製4点杖 EA4-102」 | 4点杖 | 65.5~88cm | 590g | 左右両側に対応 |
| 島製作所「カーボン四点可動式 スモールタイプ」 | 可動式4点杖 | 約62.5~88cm | 約440g | 支柱が前後に動く |
ケイ・ホスピア 愛杖 ポケットステッキ PS-1
コンパクトに収納して持ち歩きたい人に
外出先で必要なときだけ使いたい高齢者におすすめの杖です。
長さは約75~91cmの4段階調節式で、収納時は約41cmまで短くできます。
重量は約305g。収納袋とストラップも付属しており、バッグに入れて携帯したいときにも便利です。
グリップ下部を細くしたスリムネック構造を採用し、SGマークも取得しているから安心。
普段は自力で歩けても、旅行や買い物など長時間の外出に備えたい人にも適しています。
ウェルファン 夢ライフステッキ 柄杖折りたたみ伸縮型
軽くて持ち運びやすい杖を選びたい人に
軽さと携帯性を優先するなら、候補に入れたい折りたたみ式の杖です。
重量は約290gで、長さは73~83cmの範囲を2.5cm刻みで調節できます。支
柱はアルミ製、握りは木製。
使わないときは折りたためるため、通院や旅行へ持って行く際にもかさばりません。
花柄や桜柄など複数のデザインがあり、見た目にもこだわって選べます。
杖を常時使うのではなく、外出時に備えて持ち歩きたい高齢者にもおすすめです。
フジホーム かるがもE4点DX
接地面の広さを重視したい人に
一本杖では少し心もとない高齢者におすすめの4点杖です。
先端には、広い接地面を持つ4点DX先ゴムを採用。
斜めから杖をついた場合でも地面を捉えやすい構造になっています。
長さは約75~97.5cmで、2.5cm刻みの10段階に調節可能。
重量は約435gです。
杖先の接地面が広いタイプを探している人や、一本杖より支えを増やしたい場合に候補になります。
幸和製作所 テイコブアルミ製4点杖 EA4-102
高さを細かく調節したい人に
体格に合わせて高さを調節したい場合におすすめの4点杖です。
長さは65.5~88cmで、10段階の調節に対応。重量は590gで、本体にはアルミニウム合金を採用しています。
左右両側で使用できるため、右手用・左手用を別々に用意する必要がない点も特徴です。
調節できる範囲が広く、小柄な人も含めて使いやすい高さを探したい場合に適しています。
島製作所 カーボン四点可動式 スモールタイプ
坂道でも使いやすい4点杖を選びたい人に
屋外の坂道や傾斜した場所でも使う高齢者におすすめの4点杖です。
脚部が前後に動き、路面の傾きに合わせて4点を接地させる構造になっています。
ベース部分は約10×10cmとコンパクトです。
長さは約62.5~88cmで、約2.55cm間隔の11段階調節。
重量は約440gです。
固定式とは異なる使い心地なので、平らな室内だけでなく屋外でも使う人は比較してみてください。



携帯性ならT字杖、より広い支持面を求めるなら4点杖など、歩き方と使う場面から候補を絞ってみましょう。
高齢者向け杖は歩き方や使う場所に合わせて選ぶ


高齢者向けの杖は、形だけでなく本人の歩行状態との相性を確認する必要があります。
T字杖と多点杖の違いに加えて、長さや重さ、外出時の持ち運びやすさまで比べてみましょう。
一人で歩けるならT字杖、より安定感が必要なら多点杖を検討する


自力で歩けて、バランスを補う目的ならT字杖が選択肢になります。
一本杖では支えが足りない場合は、多点杖を検討してみてください。
厚生労働省の福祉用具選定基準では、多点杖について、杖先を3点以上に分けて支持面を広げた杖とし、歩行が不安定で一本杖より大きな支持が必要な場合に用いるとしています。
参考:厚生労働省「介護保険における福祉用具の選定の判断基準」資料を確認する
杖なしでは歩けないほど不安定な場合は、本人だけで判断せず、理学療法士や福祉用具専門相談員などへ相談するとよいでしょう。
身長に合わせて長さを調節できる杖を選ぶ


杖は、本人の身体に合った高さで使えるものがおすすめです。
ひとつの目安として、自然に立ったときの手首付近に持ち手がくる高さを確認します。
楽に立った姿勢で、手首のしわと杖の持ち手を同じ高さに合わせましょう。
背中が曲がっている場合などは一般的な目安が合わないケースもあるため、数値だけで決めないほうが安心です。
長さを数段階に変えられる杖なら、実際の姿勢を見ながら調整できます。
毎日持つなら重量とグリップの握りやすさを確認する
毎日使う杖は、本人が無理なく動かせる重さか確認しておきましょう。
買い物や散歩で長く持つなら、軽量なT字杖が使いやすい場合があります。
一方、4点杖は接地点が多いぶん、今回紹介した商品でも約435~590gと重めです。
グリップは、実際に手を置いたときの握りやすさも要チェック。
手が小さい人や握力が弱い人では、形状によって持ち心地が変わります。
歩くときだけでなく、椅子から立ち上がる際の動作も気になっているなら、高齢者が立ち上がりやすい座椅子の選び方も確認してみてください。
外出用なら折りたたみ・収納サイズを確認する


通院や買い物、旅行へ持って行くなら、折りたたみ式や短く収納できる杖がおすすめです。
使わない時間はバッグや車内へ収納でき、常に杖を手に持って移動する必要がありません。
普段は杖なしでも歩けるものの、長時間の外出時に不安を感じる人にも便利です。
商品ページでは使用時の長さだけでなく、収納時のサイズや重量も確認しておきましょう。
収納袋付きなら、杖先がバッグの中の荷物に触れるのを避けられます。
SGマークがあるか確認する


安全性も比較したい場合は、SGマークの有無が判断材料になります。
製品安全協会の棒状つえのSG基準では、グリップの取付け強度や杖先ゴムのすべり抵抗などを規定しています。一本杖だけでなく、折りたたみ式や多点杖も対象です。


ただし、SGマークがあるだけで本人に合うとは限りません。長さや重さ、握りやすさなどもあわせて確認してみてください。



杖は種類だけで決めず、長さ・重さ・握りやすさ・携帯性まで本人の使い方に合わせて比較しましょう。
高齢者が杖を使うときに確認したいこと


本人に合った杖を選んでも、使い方や状態によっては十分な支えにならない場合があります。
使い始めたあとも、歩き方や杖先の状態を家族がときどき確認しておくと安心です。
杖だけで歩くのが難しい場合は無理に使わない


杖を使ってもふらつきが大きい場合は、杖だけで歩こうとしないほうがよいでしょう。
厚生労働省は、歩行器について、杖より大きな支持性・安定性を必要とする人が利用する福祉用具と説明しています。
また、SG基準でも一般的な棒状杖は、杖なしで自立歩行できる人の歩行を補助するものとしています。
歩行状態に不安があるなら、ケアマネジャーや理学療法士、福祉用具専門相談員などへ相談してみてください。
一人暮らしの親が転倒したあとの備えまで考えたい方は、高齢者が一人暮らしで倒れたときの対応と備えも参考にしてみてください。
4点杖は使う場所に合ったタイプを選ぶ


4点杖の場合は、固定式と可動式の違いにも注目しましょう。
ベースが小さい可動式は、脚部が前後に動いて4点接地するため坂道などでも使えます。
一方、ベースが広い固定式は、接地面を広く取れるのが特徴です。
室内の平らな床を中心に使うのか、外出して坂道も歩くのかで必要な構造は変わります。
4点杖というだけで決めず、普段の生活環境まで考えて選びましょう。
杖先ゴムがすり減っていないか定期的に確認する


杖先のゴムは、使用を続けるうちに摩耗します。
製品安全協会は、すり減った先ゴムは滑りやすくなり、片側だけ摩耗するとバランスを崩して転倒する危険があると注意を呼びかけています。
使用前に状態を確認し、摩耗や破損があれば交換しましょう。
参考:製品安全協会「つえやウォーキングポールの点検をしましょう」を確認する
長さ調節部分の緩みや本体のガタつきも同時に確認しておくと、異常に早く気づけます。



杖だけで支えるのが難しくなっていないか、杖先ゴムや調節部分に異常がないかも継続して確認しましょう。
高齢者向け杖についてよくある質問
- 高齢者の杖は右手と左手のどちらに持つ?
-
足に痛みや筋力低下がある場合は、基本的に症状がある足と反対側の手で持ちます。
たとえば右足に痛みがあるなら左手、左足なら右手です。足に痛みがなく、バランスを補う目的で使う場合は、持ちやすい側で使う方法もあります。
- 高齢者用の杖はどのくらいの長さがよい?
-
自然に立った姿勢で、杖の持ち手が手首付近にくる高さがひとつの目安です。
猫背が強い人などは一般的な合わせ方が適さない場合もあるため、実際に立って使いやすさを確認しましょう。
- T字杖と4点杖はどちらがよい?
-
自力で歩けて、歩行時のバランスを補う目的ならT字杖が選択肢になります。
一本杖では支えが足りず、より広い支持面が必要な場合は4点杖を検討しましょう。ふらつきが強い人は、本人だけで決めず専門職へ相談してみてください。
- 折りたたみ杖は普段使いできる?
-
折りたたみ杖は普段使いにも利用できます。
通院や買い物、旅行など、使わない時間に収納したい人におすすめです。毎日使う場合は、折りたたみ部分や長さ調節部に緩みやガタつきがないか定期的に確認しましょう。
- 杖は介護保険で利用できる?
-
対象となる杖があります。
2024年4月から、単点杖の一部と多点杖は、介護保険の福祉用具貸与と特定福祉用具販売の選択制の対象になりました。利用する場合は、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員から説明を受けたうえで貸与・購入を選びます。
ただし、一般の通販で購入した杖が、そのまま介護保険の給付対象になるわけではありません。介護保険を使いたい場合は、先に担当者へ相談しておきましょう。
まとめ|高齢者向け杖は歩行状態と使う場所に合わせて選ぼう
高齢者向けの杖は、本人の歩き方や使う場所に合うものを選びましょう。
自力で歩ける人にはT字杖、一本杖より広い支持面が必要なら4点杖が候補になります。
外出先へ携帯するなら、折りたたみ式や短く収納できるタイプもおすすめです。
長さや重さ、グリップ、SGマークなども確認し、本人が無理なく扱える杖を選んでみてください。



毎日使うものだからこそ、人気だけで決めず、本人の歩き方と生活環境に合う1本を選びましょう。







