高齢者のガス消し忘れ対策|今すぐできる予防法と安全な備え

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高齢の親がガスコンロを使っていると、「火を消し忘れていないか」「鍋を焦がして火事にならないか」と心配になる方もいるのではないでしょうか。

ガスの消し忘れ対策は、本人への声かけだけでなく、タイマーの活用やコンロ周辺の整理、安全装置付き機器への交換など、状況に応じて組み合わせる必要があります。

本記事では、高齢者がガスを消し忘れるときに確認したいことや、家庭ですぐに始められる対策、離れて暮らす親を見守る方法を紹介します。

目次

高齢者がガスを消し忘れるときに確認したいこと

ガスの消し忘れが見つかったら、本人を注意するだけで終わらせず、頻度や直前の状況を確認しましょう。鍋の焦げや空だきが起きている場合は、対策を早めに強化したほうが安心です。

ガスの消し忘れが起きた頻度を確認する

最初に、ガスの消し忘れが一度だけなのか、繰り返しているのかを確認してください。発生した日時、調理していた物、家族が気づいたきっかけを記録すると、状況を把握する材料になります。

消防庁の令和6年版消防白書によると、2023年中に発生したこんろ火災2,838件のうち、「放置する・忘れる」によるものが1,169件と最も多くなっています。

参考:令和6年版消防白書|総務省消防庁

火をつけたまま電話に出た、別の家事を始めたなど、行動の途中で忘れている場合は、調理中にキッチンを離れない仕組みが必要です。短期間に何度も繰り返しているなら、安全装置付きコンロへの交換や、火を使わない食事方法も候補に入ります。

鍋の焦げや空だきが起きていないか確認する

鍋底の焦げや空だきの跡がないか、コンロ周辺を確認しましょう。煮物を火にかけたまま眠る、調理中に外出するといった行動がある場合は、火災につながる危険性が高まります。

総務省消防庁が公表した住宅用火災警報器の奏功事例には、60代女性が煮物を加熱したまま寝込み、鍋が空だきになったケースが掲載されています。

参考:住宅防火情報「住宅用火災警報器の奏功事例」|総務省消防庁

焦げた鍋を隠す、本人が空だきした経緯を説明できないといった様子も見逃せません。繰り返しているなら、注意だけに頼らず、安全装置付きコンロへの交換や調理中の見守りへ対策を進めてください。

火を使っていること自体を忘れていないか確認する

本人が「ガスは使っていない」と答えても、鍋が火にかかったままになっている場合は注意が必要です。火を消し忘れたのではなく、調理したこと自体が記憶から抜けている可能性があります。

国立精神・神経医療研究センターの「こころの情報サイト」では、認知症の症状の一例として「数分前、数時間前の出来事をすぐ忘れる」と説明しています。

参考:認知症|こころの情報サイト

同じ状況が繰り返されるなら、張り紙や口頭での注意だけでは防ぎきれません。家族がいないときは火を使わない、安全装置付きコンロへ交換するなど、本人の記憶に頼らない対策へ切り替えましょう。

高齢者のガス消し忘れを防ぐ対策

高齢者のガス消し忘れを防ぐには、本人の注意だけに頼らず、日常の工夫と安全機器を組み合わせる必要があります。ここでは、すぐに始められる対策から、住宅用火災警報器やSiセンサー付きガスコンロの活用まで紹介します。

キッチンタイマーや声かけで火の使用を意識してもらう

調理を始めると同時にキッチンタイマーをセットし、火を使っていることに気づける仕組みを作りましょう。スマートフォンよりも、操作が単純なキッチンタイマーのほうが、高齢者には扱いやすい場合があります。

家族が同居しているなら、「火をつけたら一声かける」「調理が終わったら元栓まで確認する」など、家庭内のルールを決めておく方法もあります。

ただし、タイマーや声かけだけでは消し忘れを完全に防げません。物忘れが続く場合は、安全装置付きコンロなど、本人の記憶に頼らない対策も組み合わせてください。

コンロの周辺に燃えやすい物を置かない

コンロの近くに、ふきん、キッチンペーパー、紙袋、調味料の包装などを置いていないかチェックしましょう。火を消し忘れた際、燃えやすい物へ引火すると、コンロ周辺から火災が広がるおそれがあります。

東京消防庁も、コンロ火災を防ぐポイントとして「こんろの周りに燃えやすい物を置かない」と注意を促しています。

参考:調理中は、こんろから離れないようにしましょう。|東京消防庁

高齢の親が片づけを負担に感じる場合は、コンロの周囲に物を置かなくても済む収納場所を決めておきます。換気扇やグリルに油汚れがたまっていないかも、訪問時に確認してください。

住宅用火災警報器の設置状況を確認する

住宅用火災警報器は、ガスの消し忘れを防ぐ機器ではありませんが、火災の発生に早く気づくために欠かせません。設置場所や作動状態を確かめ、警報音が鳴ったときに本人が避難できるかも話し合っておきしょう。

台所へ簡単に追加するなら、パナソニックの熱式「ねつ当番」がおすすめです。配線工事やコンセントは不要で、付属の専用リチウム電池で約10年間作動します。

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天井だけでなく壁にも設置できるため、古い家で天井への取り付けが難しい場合にも対応しやすい製品です。

なお、総務省消防庁では、住宅用火災警報器について「定期的に作動確認を行い、設置後10年を目安に交換しましょう」と呼びかけています。

参考:住宅用火災警報器を設置しましょう!|総務省消防庁

設置から年数が経っている場合は、点検ボタンや引きひもで正常に鳴るか確認してください。高い場所での点検や交換が難しい高齢者宅では、家族が訪問した際に対応しましょう。

Siセンサー付きガスコンロへ交換する

古いガスコンロを使っている場合は、Siセンサー付きガスコンロへの交換がおすすめです。すべてのバーナーに温度センサーが搭載されており、消し忘れや調理油の過熱、吹きこぼれによる立ち消えなどに備えられます。

ただし、自動消火までの時間や搭載機能は製品によって異なります。購入時は、消し忘れ消火機能に加えて、操作ボタンの大きさや音声案内の有無なども確かめ、本人が扱える機種を選んでください。

離れて暮らす親のガス消し忘れ対策

離れて暮らす親のガス消し忘れが心配な場合は、家族が直接確認できない時間を補う仕組みが必要です。ここでは、ガス会社の見守りサービスや生活センサーの活用、訪問時に確認したいポイントを紹介します。

ガス会社の見守りサービスを利用する

離れて暮らす親のガス消し忘れが心配な場合は、契約中のガス会社が遠隔見守りサービスを提供していないか確認しましょう。異常なガス使用を家族へ知らせたり、外出先からガスを遮断したりできるサービスがあります。

たとえば、東京ガスの「マイツーホー」は、ガスの利用状況を24時間365日見守るサービスです。LINEやメール、電話で異常を知らせるほか、ガスの消し忘れ確認や遮断にも対応しています。

参考:マイツーホー|東京ガス

ただし、提供エリアや料金、利用条件はガス会社によって異なります。親が契約している事業者へ、消し忘れ通知や遠隔遮断に対応したサービスがあるか問い合わせてください。

見守りセンサーで生活の変化を確認する

見守りセンサーは、ガスコンロの火を直接消す機器ではありませんが、親の動きや家電の使用状況を離れた場所から確認できるため、普段と異なる生活の変化に気づく手がかりになります。

KDDIの「かんたん見守りプラグ」には、モーション・照度・電力・温湿度の4種類のセンサーが搭載されています。通信にはLTE-Mを利用するため、親の家にWi-Fi環境がなくても使用可能です。

カメラを使わず、親の生活リズムや室温の変化に気づけます

\ 離れて暮らす親の様子をスマホからそっと確認 /

見守り機器の種類や選び方は、以下の記事にまとめています。

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家族が訪問したときにコンロの状態を確認する

家族が実家を訪れた際は、コンロ本体だけでなく、鍋や周辺の状態も確認しましょう。鍋底の焦げ、空だきの跡、つまみの戻り方、燃えやすい物の置き場所を見ると、消し忘れが起きていないか把握できます。

本人に尋ねるだけでは、記憶が曖昧で状況を確認できない場合もあるでしょう。以前と比べて焦げ跡が増えた、調理器具を片づけられなくなったなど、変化が続いていないかも見てください。

異変が見つかったら、注意するだけで終わらせず、コンロの使用時間を決める、安全装置付き機器へ交換するといった次の対策につなげてください。

IHクッキングヒーターを利用する

IHクッキングヒーターは炎が出ないため、衣服や周囲の物への着火を防げます。切り忘れ自動停止や鍋なし自動停止、温度過昇防止などを備えた製品もあり、ガスの消し忘れ対策として選択肢のひとつです。

パナソニックのIHクッキングヒーターはタイマーを設定しない場合、最後のボタン操作から加熱・煮込みは2時間、揚げ物は1時間以上を経過すると自動的に通電を停止します。

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ただし、IHでも火災の心配がなくなるわけではありません。東京都は、IHクッキングヒーターによる事故を防ぐため、調理中はその場を離れず、離れる際は機器を停止するよう注意を促しています。

参考:誤った使用方法でIHクッキングヒーター事故|東京都

調理の負担や食事の用意に不安が出ている場合は、以下の記事も参考にしてください。

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まとめ|高齢者のガス消し忘れは状況に合う対策で防ごう

高齢者のガス消し忘れが気になったら、発生頻度や鍋の焦げ、本人の記憶の状態を確認してください。タイマーや住宅用火災警報器だけに頼らず、Siセンサー付きコンロやガス会社の見守りサービスを組み合わせる方法もあります。

消し忘れを繰り返す場合は、IHへの交換や火を使わない食事への切り替えも選択肢です。

本人の状態を見ながら、注意や声かけから安全機器、調理方法の変更へと対策の段階を上げていきましょう。

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